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2008-06-07 Sat 14:10 |
![]() The Hunted (2003) ハンテッド ベニシオ・デル・トロとトミー・リー・ジョーンズの淡々と地味に怖い映画。 怖いと言うのは、人間が作り出す狂気と、人が人を破壊し、凶器に変えると言う意味で。 男臭い雄映画。(色気ゼロ)
なんとなくランボーのようだがかなり違う。
ランボーはいかにランボーをカッコよく見せるか(笑)、見せ場を盛り上げるかが焦点とされてるが、こっちは正反対の娯楽性を無視したシビアな描写に徹底したリアル志向。 大きく違う点は武器はナイフのみ、心が完全に壊れてると言う点。 小さな痕跡から獲物を追うトラッキング技術。 戦闘エリートとして訓練し、生きた兵器として育て上げられる。 いつしか闇に落ちた「兵器」の行き場のない狂気が戦場ではなく、社会に向けられる。 救いがなく、非常に人間臭い。人間は弱く、脆い。 目で語るようにわずかな台詞の端々に愚かな人間への警告が読み取れる。 派手な演出は全くない。 最近では当たり前の特殊音や特殊効果も使ってない。 格闘中の息遣いや空を切る音が生々しい。 戦術や肉弾戦もあくまでナイフにこだわって反対に妙なリアルさがある。怖い。 その為、とても痛々しい。何度も目をしかめてしまった。 実際アクション・シーンすべてをCGや合成を一切使わなかったそうだ。 戦闘術のプロであるナイフ使いが本気で斬り合ったら、むろん無傷では済まない。 師は言う。 「心を切り離せば殺すのは簡単だ。難しいのは、心を呼び戻す事だ。」 ハラムは必死に救済を求めていた。 それを知りながら跳ね除けた師にとってこの最悪の結末はあまりに大きな代償だ。 手を差し伸べる事が出来なかった師はこの贖罪を一生背負って生きねばならない。 自由にしてやれる唯一の方法。 ラスト、罠にかかった手負いの狼を自然に帰してやったシーンが「戻れなくなった」哀れな狂戦士とシンクロされてグッときた。 ベニーは相当イイ味出してました。 お得意のあののったりとした口調で、静かに冷ややかに語る孤独な男だった。 獲物を狩る獣のようなギラギラした眼光と、極限まで研ぎ澄まされた「ナイフ」のような狂気が特に静寂な森の中では不気味なほど良く出てた。 Tジョーンズは大分おじいさんになったなあ〜・・戦闘にはちと無理があるかな。(笑) でも自分の手で最初で最後の「救済」をした時のいろんな感情が入り交ざった苦渋の表情が良かった。 監督はフリードキン。真夜中のパーティーじゃ有名。 フレンチ・コネクション以外は私が見た中じゃそんなに好きな作品はないんだが、狂気に取り付かれたタイプだな・・と思う人だ。 大昔にマイケル・ビーン目当てで見た「ランページ」は最悪だった。 あんなに後味の悪い映画も珍しい。観たのを心底後悔した。 あそこまでグロイとも思わんかったしな。怖くて精神的に参ってしまった。 刃物傷は一生残る。 ナイフを素人が扱うのはとても危険である。「触ってはいけない物」だ。 ちなみにナイフ格闘と言うのは恐ろしいもので、接近戦では最強の武器と言える。 タイトルをド忘れしたが、ナイフ使いの映画を昔見た事がある。 足音も無く気配もない。一瞬でやられてしまう。 狙うのは獣が狩りをする時と同じ、腱や急所。 投げ方も様々だが、下手投げがプロの基本だ。 うろ覚えだが台詞があった。暗闇から声がする。 「ナイフに勝てると思っているんだろう?皆そう思う。 だがお前が引き金を引く前にその喉を突き刺す。」 ベニーが扱うナイフ「トラッカー」は続に言うアーミー・ナイフでも、実に巧妙にカスタムされ、「サバイバルに適したナイフ」として生まれたものらしい。 映画を観た兄が、「怖いな・・あんなんは要らんな。」と言っていた。 確かに用途が違う。ただの温室アウトドアでは必要ない。 気の弱い者ほど刃物を持ちたがると言うのは昔からよく言うが、 こんな映画が作られてしまうとマネする馬鹿者が出てくるだろうな。 2003年06月04日に書いた記事に加筆。昨夜TVで再鑑賞。久々だったのでとても楽しめた。 |
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2003年06月04日に書いた記事に加筆。
